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            クラシック音楽夜話  Op.2 
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はじめに、、、
「クラシック音楽夜話」は音楽の好きなMusikerが音楽の色々なエピソードで、
おとどけするメールマガジンです。メインテーマはクラシック音楽。
これまでクラシック音楽に疎遠だった方に特に読んで欲しいと思います。
できるだけ親しみやすい話題でお届けしたいと思います。興味がわいたら、
ぜひ曲を聴いてみてください。
また話題の中心はクラシック音楽ですが、音楽全般を語るつもりです。
何が飛び出すやら、編集人も予想のつかない「音楽夜話」。
━━━━━━━━━ 第2号=2001年9月30日 ━━━━━━━━━━━━
CONTENTS
1. モーツァルト(第一号の続き、、、)
2.「春の祭典」 ストラヴィンスキー
3. ブラームス「交響曲第1番」
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1. モーツァルト(第一号の続き、、、)
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モーツァルトの音楽はとても数多く、ポピュラーですから、
どなたの記憶の中にも必ずそのメロディはあるはずです。
第一号でも例をあげた「ピアノソナタKV331」は、小中学校の
音楽の授業で、ソナタの題材として必ず取り上げられたはずです。
街角のカフェでバックミュージックにかかっている心地よい曲。
結構モーツァルトの曲が多いものです。ドラマでもよく使われます。
たとえば、「フルート四重奏曲・第2番 KV285b」。
軽快なフルートの音色と弦楽四重奏の調和が美しい音楽です。
第一楽章(Allegroと名前がついているだけですが)は、
さわやかな気持ちに、第四楽章は、明日への希望が、
というと大げさかな。
交響曲は、なんといっても41番の「ジュピター KV551」が有名です。
壮大なオーケストラの合間に、木管楽器によるお茶目な掛け合いが、
心を和ませます。日本人好み、曲として耳に残るのは「40番 KV550」
ではないでしょうか。哀愁帯びた冒頭の甘くやるせないメロディが、
心を締めつけるようです。いわばちょっと演歌?
ここまで書いて、音楽を文章で表現するのは難しいなと感じます。
印象をただ並べただけではねぇ、、、。
でも、音楽用語抜きで音楽を語る試み。
やってみようじゃないか!
さて、映画「アマデウス」を見たことはありますか  
もしまだ見ていなければ、ぜひ、ご覧下さい。
DVDで、2,000円位(ディスカウント価格)で手に入ります。
全部で3時間位ですが、これはそれだけの時間をかけて見る価値がある。
全編に、モーツァルトの曲が使われています。そして、このドラマと、
音楽が調和して見事にモーツァルトの世界を垣間見せてくれるのです。
もちろん、これは映画ですから、色々な脚色もある。全部が真実ではない。
しかし、作品が生まれた背景を、少しだけ知るきっかけになるし、
時代の雰囲気や、様子をも知ることができます。
当時のウィーンの劇場として登場するのは、チェコの劇場だそうです。
それらしく見えるのは、なぜでしょう?
でも、モーツァルトのオペラをイタリア語やドイツ語でなく、
英語で歌うなんて、ちょっと変?
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2. 「春の祭典」 ストラヴィンスキー
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できるだけ親しみのある作品紹介、、、、というわりには、
突然ストラヴィンスキーが出てくるのは、矛盾している?
なにしろ敬遠しがちな、現代音楽に属するからです。
でも、この曲は、別世界にいるような不思議な気持ちにさせてくれます。
オーボエの悲しい民族的なメロディ。とても印象的です。
その後の力強い、オーケストラの行進。随所に、ファゴット、オーボエ、
クラリネット、フルートなど木管楽器のなどが掛け合い、まるで、
インディージョーンズの映画のようなスペクタクルを感じさせます。
映像無しでも興奮すること請け合い。この作品は、バレエ音楽ですので、
色々な映像を想像しながら聴くと楽しいでしょう。
その映像は?
聴く人それぞれの映像で、いいんです。
私は、なぜか、ファイナルファンタジー4を思い起こしました。
(このゲームを知らない人、ごめんなさい。イメージが沸きませんよね)
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3. 「交響曲第1番」 ブラームス
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ブラームスの交響曲は、ベートーヴェンを継承する交響曲と呼ばれ、
とても高く評価されています。特に、第一番は途中で出てくるメロディが、
第九の一部のメロディにソックリなので、という話?(メロディの一部が、
ちょっと似ているというだけです。やはり別の曲です)、、ではなく、
作品の重厚さが、まさにベートーヴェンの再来を彷彿させるためです。
私はこのソックリメロディ(第四楽章に登場します)の直前に出てくる、
力強いトロンボーンのソロがとても印象的で好きです。
ブラームスはホルン奏者だったと聴いていたので、交響曲第一番のあの
印象的な音色は、ホルンだと確信していたのですが、
後でトロンボーンと知り驚きました。ホルンも力強い金管楽器ですが、
どこか柔らかい音色が特徴です(だからこそ金管楽器なのに、木管と共に、
室内楽曲に使われる)。トロンボーンも、ホルンとは別の意味で、柔らかい
豊かな音を発するものだと、この交響曲に教わりました。
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【あとがき】
音楽をジャンルで区分けするのは嫌いだ。
また先入観や理論で音楽に向かうのもいやだ。
音楽とは「音」を「楽」しむもの。ありのままに自然体で感じればいい。
そして、なにより生演奏が最高。みなさんの身近で演奏会があれば、
大小にかかわらず、ぜひ出かけてください。
CDとは違う喜びが得られること請けあいです。
では、次号で!
編集人:musiker
musiker@musiker21.com
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